サラーム SALAM

●中世、イベリア半島で何世紀もの間、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教を信仰する人々が共存し、信仰を越えて哲学や科学、芸術が大きく花開いた時代、アル・アンダルース時代を、現代に蘇らせてくれるアル・アンダルース・プロジェクトのサード作です。
●前作に引き続き、「カンティーガ・デ・サンタ・マリア」の曲や、マーラ・マランダのセファルディーの曲、シグリッド・ハンセンの中世ヨーロッパ的な歌唱、モロッコ出身歌手、イマン・アル・カンドゥーシによるイスラミックなトラッド曲などを核に、本作では、南フランスのオック語の伝承曲やチュニジアの “マールーフ”。さらには、ラインバウト・デ・ヴァケイラスやギラウト・デ・ボルネーユといった中世を代表する吟遊詩人の曲を取り上げるなど、新たなる境地を見せてくれています。
●バックは、サズをはじめ、ハーディ・ガーディ、ウード、ヴァイオリン、カヌーンなどからなるアンサンブル。たおやかな3人の歌と多様な弦楽器のハーモニー、歌うようなパーカッション…アコースティックな編成ながらとても色彩豊かなアレンジで、「栄光の時代」アル・アンダルース時代を鮮やかに描き出してくれます。