エンコントロ Encontro

■今さら説明不要のアジムスの3人、キーボードのJose Roberto Bertrami、ベースのAlexandro Malheiros、ドラムスのIvan Conti(Mamao)を核に、ギタリストのFredericoを加えた最強の布陣!!　アジムスファンはモチロン、フリーソウル以降の音楽ファンをも巻き込むブラジルの偉大なる遺産!!　アジムス以前の貴重なドキュメントとしても価値のあるマニア垂涎ものの名盤!!

■オープニングのタイトル曲「ENCONTRO」は、ノーブルなピアノに浮遊感溢れるシンセ、ソフトな男女コーラスが絡み合う格調高い一曲。続く大スタンダード「SUMMERTIME」は、ロッキンなアレンジが新鮮なグルーヴィー・トラック!!　ホベルト・ベルトラミの自作曲「SO VOCE」はウィスパー・コーラスが可愛らしい優しい一曲。マルコス・ヴァーリのペンによる「MUSTANG COR DE SANGUE」は息の合ったコーラスに弾むスタッカートのリズムがソフトロック・タッチな今時な一曲。バロック調のシンセが美しい「CHAFARUZ」、男女混声コーラスが嬉しいアプレミディ？(笑）な「LIVIA」、軽快なワルツ「VALSINHA NO.1」、透明感溢れるシンセにコーラス・ワークが美しいアントニオ・アドルフォの人気曲「MEIA VOLTA(ANA CHIRTINA)」等々、こちらもバカ売れ間違いなしの大プッシュ・アイテム!!

■後にアジムスを結成する3人、ゼー・ホベルト(ベルトラミ)、アレシャンドレ、ママォンにギターのフレデリコ(後にソン・イマジナリオに参加)を加えた4人組｡まさしくアジムスの前身といえるグループだ｡ここではまさにあのアジムス・サウンドを5?6年ほど時計を逆回りさせたような、メロウで独特の浮遊感を持つ異型の音場を連発している｡ベルトラミ作の「ソー・ヴォセ」、マルコス・ヴァーリの「ムスタング・コール・ヂ・サンギ」、アドルフォの「メイア・ヴォルタ」などのソ\\フトなコーラス・ナンバーも、ほとんどがメンバーたちの自作であるインスト曲たちも、ともに素晴らしい出来映え。(伏黒新二/ムジカ・ロコムンド2より）

■涼しげなジャケットのペインティングが、光に満ちた窓際のブルーのガラス製のペンダント・ライトを思わせる｡オープニングを彩るシンセサイザーのソフト＆メロウな空気に包まれた極上の音の流れは、避暑地で過ごす一足早い夏のヴァカンスをイメージさせる。映画のアヴァンタイトルのようなサウンドがコテージの並ぶ海辺の風景を俯瞰する。心地よい海風に誘われて男女のコーラスが季節のはやる気持ちを歌う｡(サバービア2002/アプレミディ・グランクリュ）

■解説：北浦知司