フリー・アンジェラ FREE ANGELA

【ノーザン・マニア卒倒の「Nobody Knows」も収録！】
アンジェラ・デイヴィス関連のアルバムの中でもっとも異色にして人気の1枚。プロデュースはSOUND OF SOULレーベルのディッキー・ダイアモンドが担当。オムニバス仕様によるもので、録り下ろしとなる前半には盲目の歌手ラリー・サンダースとタイロン・トーマス（レアグルーヴ古典で人気のザ・ホール・ダウン・ファミリーを率いたシンガー）の作品を収録。コンピレーションによる後半冒頭を飾るのは、ノーザンソウル・マニア垂涎のディッキー・ワンダー「Nobody Knows」（原盤7インチは300$超え！）。つづく「I Can Be」では、フィリーソウルの重鎮ジョセフ・ジェファーソン（メジャー・ハリスの兄）がプロデュース。そしてボルチモアの幻の歌手ジュド・ワトキンス（ウェブスター・ルイス『Live At Club7』などに参加）が歌うミディアム・スロウの「Paradise」。トリを飾る「Geraldine Jones」は「Nobody Knows」同様にファンキーなノーザンが炸裂！

【関連映画でふたたび脚光を浴びる美しき黒人アクティヴィスト】
ブラック・パワー・ムーヴメントを牽引していた黒人解放運動の女性指導者アンジェラ・デイヴィス。25歳にしてUCLAの助教授に就くものの、共産党やブラック・パンサーの党員であることを疑われ一方的に大学を解雇される。さらに1970年には、身に覚えのない事件（殺人教唆、誘拐の罪の疑い）に巻き込まれ投獄されると、世界中で彼女の解放を求める運動“フリー・アンジェラ”がおこった。ジョン・レノンやミック・ジャガーなど著名なミュージシャンもこれに賛同。数多くの応援歌が発表されるなか、ヴァージニア出身のプロデューサー／シンガー、ディッキー・ダイアモンドが仲間たちを呼び寄せ本アルバムを制作する。当時、売り上げの一部はアンジェラ解放の支援金として活用されている。なお、今夏DVD化が決まったショーラ・リンチ監督のドキュメンタリー『Free Angela And All Political Prisoners』（総指揮：ジェイ・Z、ウィル・スミス、ジェイダ・ピンケット＝スミス）にあわせて話題となること必至！

■SECRET STASH――シークレット・スタッシュ
2009年にUSミネアポリスで産声をあげた“世界のレアグルーヴ”を紹介するレーベル。基本コンセプトに4つの部門＜アフリカ＞＜南米＞＜アメリカ＞＜アジア＋ヨーロッパ＞を設け、世界中のヘヴィ級レアグルーヴをディグ。創設3年目にして急成長を遂げた。その飽くなき探究心と誠実な音楽愛は、世界中のコアなリスナーを虜にしている。今後もSECRET STASHから目が離せない！