パス・アモール・イ・サンバ Paz Amor e Samba

■アルバム発売当時の70年代から40年代のヒット曲までを、美しいコーラス・ワークとブラジル音楽の伝統的リズムを取り入れながらモダンにアレンジ、カヴァーした男女4人組みのコーラス・グループ。サンバ・カンサォン、エスコーラ・ヂ・サンバ、ジョルジ・ベンやアントニオ・カルロス＆ジョカフィのファンキー・サンバなどを幅広く選曲。ソフト・ロック、サンバ、ボサノヴァ等のアレンジを取り入れた、幅広い年齢層にアピールすること間違いナシの最高に楽しめる内容！\r

■美しいハーモニーが重なり合うことによリソフト・ロック的印象を感じさせるカラフルな混声コーラス、トリオ・モコトー、ジョンゴ・トリオなどのサウンドにも似たエレクトリック・ギターのカッティング、ワルター・ワンダレイを想わせるオルガン、サンバの代表\\的なパーカションであるクイーカなどが効果的に使われた、70年代初頭のブラジル音楽ならではの魅力がギッシリと詰め込まれた傑作。

■ギター・カッティングとクイーカによるイントロから軽快に始まるジョルジ・ベンの「Tenha Fe, Pois Amanha Um Lindo Dia Vai Nascer」、メロディーが印象的なアントニオ・カルロス＆ジョカフィの71年のデビュー・アルバムからのヒット曲「Morte Do Amor」、サンバ・カンソンのヒット曲が見事なアレンジにより素晴らしいブラジラン・ソ\\フト・ロックに蘇った「Jangada」。ワルター・ワンダレーを想わせるオルガンがサンバのリズムを惹きたてる「Ilu Aye(TerraDa Vida)」、アップ・テンポのサンバ・リズムからボサノヴァ・ビートを行き来する「MocaBranca Da Favela」等、全編高水準な完成度を誇る名作！

■往年のブラジルファンはモチロン､フリーソウル、アプレミディ、ムジカロコムンド等が好きな人は必聴の内容！\r

■軽快なギターの刻みとクイーカが御機嫌なジョルジ・ベンの曲から始まる、男女４人のヴォーカル・コーラス・グループ、サリーナス。アントニオ・カルロス＆ジョカフィ他の1970年初頭のヒット曲とシルヴィオ・カルダス他、有名な1940年代のヒット曲などを半分ずつ収録し、現代風にうまくアレンジ、上質なポップス・アルバムに仕上げている。古いサンバ・カンサォン「ジャンガーダ」は、まるでソフトロックの趣。全体にオルガンとクイーカ他、サンバ・パーカッションが効果的に配され、女性ヴォーカルもとてもチャーミング。アルバム・タイトルのようにまさに「愛と平和のサンバ」。（小山雅徳／ムジカロコムンド）\r

■解説：波多野智高（ムジカロコムンド）