グルー・トリップ GLUE TRIP

南米大陸の最東端、ブラジルはパライバ州の州都ジョアンペソアを拠点に活動を続けるナゾの2人組、グルー・トリップのデビュー作。60年代のサニーポップ、ハーモニーポップ的な穏やかなメロディライン、エルメート・パスコアールなどからの影響を伺わせるようなアヴァンギャルド、サイケデリックなフィーリングと、ヒップホップを昇華した骨太のリズムワーク、絶妙のLo-Fi感覚が同居したサウンドを、何の違和感も無く、当たり前のように、メランコリックなドリームポップとして鳴らしてしまうのが、この2人組のスゴいところ。

枯れたギターと滑らかなコーラスが交錯するイントロからハマる「01. Elbow Pain」のユニークさにハマったら最後、フワフワと宙を舞うようなサイケポップ「02. Birds Singing Lies」や、「09. Old Blood」、ギターと鍵盤の絡みが白昼夢を呼び起こし、美しいフルートがさらなる夢の深部を垣間見せるような「03. La Edad Del Futuro」、まるで不思議な夢の世界を表現したかのようなエレクトロニカ「04. Tropikaoss」、初期のハイラマズの世界観にも通じるドリームポップ「07. Lucid Dream」など、アルバムを通じて奏でられるサウンドは、どこか不思議で掴みどころが無いのに、グサりと心の奥底に響き渡るようなステキなモノ。何度でも、無限大にリピート再生してしまうかのような傑作です。

カテゴライズの難しいサウンドですが、一聴で強烈なインパクトを残してしまうその圧倒的なソングライティングのクオリティと表現力は特筆モノです。多様な音楽性を違和感無く同居させ、極上のポップアルバムに仕上げたブラジルの新しい才能に、どうぞご注目下さい。彼らは本物です。

●A式の紙ジャケット仕様
●日本盤にはボーナス曲(未発表)を収録予定
●プロダクション・デシネの日本盤は、全世界に先駆けて先行発売

グルー・トリップ (Glue Trip) :
ブラジル・パライバ州の州都ジョアンペソアを拠点に活動を続ける、ルーカスとフェリペの二人によるユニット。圧倒的なソングライティングのセンスで聴かせるドリームポップの数々は、ブラジルで脈々と受け継がれるアヴァンギャルド/サイケなフィーリングと、ヒップホップを通過したタフなビートに彩られたユニークな物。南米大陸の最東端から届いた、一聴で深みにハマるその音楽性のインパクトはとにかく絶大。