キュービック

本作はアレッサンドロ・ガラティ通算5枚目の最新リーダー作で、オリジナル6曲、イタリアの名曲４曲で構成された抒情性あふれる快作である。タイトル曲の\"Cubicq"は、彼の得意とする独特な美旋律の曲で、本作の最重要曲である。2曲目の"I should doubt in autumn"は、影響を受けたビル・エヴァンスの名曲"You must believe in spring"への敬意から生まれた美曲である。彼は優れた抒情派ピアニストとして、本国の著名な音楽誌「ムジカ・ジャズ」で絶賛されたイタリアの逸材で、デビュー作及び2作目では、ウェザーリポートの全盛期を支えた世界的なドラマー、ピーター・アースキン、キース・ジャレットのヨーロピアン・クァルテットを支えたパレ・ダニエルソン(b)、チック・コリアのバンドで長年活躍してきた世界的なベーシスト、ジョン・パティトゥッチ他トップアーティストと共演し、その高い演奏能力と作曲能\力は、一ピアニストに留まらない優れたアーティストと形容する。今作は名実共にイタリアのトップベーシストであるアレス・タヴォラッツィ、イタリアンジャズの重鎮、エンリコ・ラヴァ・ニューグループの若手ドラマー、エマヌエーレ・マニスカルコがリズム体を成す。