サンプル・マイ・キッスィング SAMPLE MY KISSIN’

50'sのR&Rが大好きだった下町っ娘のChieは念願のバンドを結成。自主制作の７インチ盤を引っさげて国内外を演奏旅行。やがてNRBQのテリー・アダムスの目にとまり彼のプロデュースで全米デビュー。愛聴するルーツ音楽を基本にしながらも序々に新分野を開拓していった。

そんなザ・ホットショッツの集大成とも言えるのが本作。全体を通してリビングで録音したかのようなオーガニック・サウンドが心地良い。オールドJAZZにヒルビリー、欧州系ガールズPOPのような小粋さも感じられる曲たち。7inch レコードA面にも入っているオリジナル曲はラテンR＆Bやカリプソを彷彿させる。まるで創成期のSKAのような質感も。B面もオリジナルで、明るく泣かせる傑作だ。シルキーなVoが凄くいい。ナット・キング・コール達の活躍した時代の曲みたい。CD最後のブルーグラス・インストでは途中から入るエレキ・ギターの加速するロッキン・ビートに、ハッとさせられる。フィドルのマーティン・ジョンソン(オーヴァーグラウンド・アコースティック・アンダーグラウンド)を始め豪華なゲスト達の活躍も聴きものだ。