Blog by 大貫憲章

「CROSSROADS 7月〜 QUEENとその時代」レポート

 今月もまた第4水曜日におなじみの渋谷のクラブ、Organ-barにて恒例のイベント「CROSSROADS」を開催しました。このイベントは前にも紹介したかもしれませんが、自分、大貫が、これまでの50年以上の音楽体験の中から、その時に応じてなんらかのテーマを選んで、そのバンドや曲、あるいはイベント、フェス、さらにはより大きく時代や音楽の背景などについて、洋邦問わずに、関連する映像や音源をベースに、体験談やそれに付随した情報や話を大いに語る、というものです。

 まぁ、簡単に言えば、公開放送みたいなラジオ、或いはビデオ・ジョッキーという感じですかね。最近はメッキリ見なくなりましたが、かつて70〜80年代には大手オーデイオ・メーカー各社には、都内にショールームというものがあり、そこには文字通り、セールスに結びつくオーディオ機器や、それをモニター出来る作りの部屋があり、まぁ、タイプは違いますがクルマのショールームみたいなものがありました。今では不景気なのか、ネットが普及したからなのか、とにかくそういう施設はどんどん姿を消して、都心で残っているのはほぼないかと。もし、ココニある!という情報をお持ちの方がいたら、是非ご一報ください。そういう場所でこのイベントをやってみたい、と常々思ってますので。

 で、そういうイベントの主旨は、今さら言うまでもなく、自分の生涯の目的である「ロックの日本国内での普及、浸透活動」の一環ということになります。もちろん、それが仕事、職業でもあり、ほぼ解説原稿などの仕事が減って、ラジオもNHK以外ではインカムがない、という厳しい状況下では、うまく行けば収入源にもなるかも、という思いもありますが。しかし、何よりまずはロックの普及です。忌野清志郎くんが生前こだわり続けたのと同じことを自分が彼の分までやらなければ、という強い思いがありますからね。

 今回はいつもよりテーマがハッキリ、具体的に打ち出せました。それは、自分と世界的ヒーローのQUEENとの出会いの顛末と、その時代の音楽,特にイギリスのロックのありようでした。70年代の前半のイギリスと日本のシーンを切り取るような感じです。なので、クィーンの初期の映像や初来日のエピソードなど自分の見聞きした話をしたわけです。単に昔話ではなく、今の時代にも繋がる、音楽の普遍性とか時代の輝きとかを多くの音楽ファンに知ってもらうことは、非常に意味のあること、重要なことだと自分は思います。過去が無ければ今はないし、今が無ければ明日も無いんです。それは音楽というより人間の暮らしそのもののありようです。そういう考えに基づいてこのイベントを自分は行い、こうしてなんやかや5年以上も続けている次第です。

 その「忘れじのクィーン」の若き日の姿を、自分も懐かしく思いながら、同時期の英国音楽、つまり往年のBrirtish Rockの話もしたりで、かなり大まかでしたがいくらかはクィーン或いは70年代前後のイギリスの音楽状況などを分かってもらえたかと思っています。余談ですが、このイベントをバーのカウンターで見聞きしていた店のスタッフから、紹介したバンドのことなどを聞かれました。その人にはクィーン以上にそのバンドの曲が気になったようでした。まぁ、そういうことも想定内というか、このイベントが内包する効果というか、意味合いなんですね。テーマ外のモノであっても、とにかく音楽に関することで新たな興味を喚起出来たらすごいな、ということです。ちなみにこういう映像をチョイスしています。
http://www.youtube.com/watch?v=duyVZcFiVSw

また関連映像としてLed Zeppelinの2ndからこんな曲も。
What Is and What Should Never Be / Led Zeppelin '70 Royal Albert Hall
http://www.youtube.com/watch?v=an1Bv3n_Fq4

 9時半過ぎ、だいたい9時40分ころから初めて、前説があり(これが長いんです!)そのままトークへ。で用意していた順番で映像を紹介してトークする、というラジオみたいな(ビデオ・ジョッキー的な)感じでやっています。質疑応答は敢えてしてませんが、時間が足りないのと、今までそういうこともしたことありましたが、みなさん、おとなしい方が多いのか、ほぼ質問が出ないということもあります。いずれにしろ、音楽(ロック)にたっぷりと浸れる時間を提供する、というのが根本にありますから、それが守られていれば基本的にいいんです。

デビュー・アルバム「戦慄の王女」。解説も書かせてもらいました。74年発売。

初来日の時の4人。初々しい姿に時代の流れを感じます。フレディー(左から2番目)も髪の毛フサフサだし。ロジャー(左端)は美少年だし。

初期の頃のライブにはやはり黒、ノワールなイメージが似合うね。75年の恐らくハマースミス・オデオンのもの?

来ていただいたお客さんに配布した自作手製限定CD。クィーンをメインに、あの頃の彼らが
見聞きしただろうはずのバンドを、ワタシの妄想からチョイスしました。こういう曲でDJも
いいかも。踊るより浸る。

 では、来月8月28日、第4水曜日に是非お逢いしましょう。
CROSSROADS ( Every 4th Wednesday Night ) @渋谷Organbar 21:31~23:00 1.000

Organ-bar東京都渋谷区宇田川町4-9 くれたけビル3F
03-5489-5460
HP→http://www.organ-b.net/
BLOG→ http://organbarstaff.blogspot.com/
FACEBOOK→ http://www.facebook.com/organ.bar