ハヴ・ア・ドリーム！ HAVE A DREAM!

こういうシンガーは貴重な存在と言えるだろう。80年代テイストに溢れているが、その枠には収まりきれない魅力を秘めている。
今回もグッとくるナンバーを提供してくれた。新作は昨年のアルバムcarnavalで聴かせたジャズやボサノバ、サンバといった曲の延長線上にある2曲と言ってもいいだろう。

■＜Have a Dream!＞は途方もないパワーを与えてくれる。
単なる応援ソングではなく、力強く鼓舞するストレートな歌詞とサウンドが心地よく響いてくる。
今、自分が迷っているならこの曲を聴いて勇気づけてもらおう。
■＜涙のOne-Sided Love＞は久々に届いた極上バラードである。またドゥ・ワップを意識したコーラスも美しい。
情景が手に取るように浮かんでくる歌詞とメロディーに、ありったけの心で賞賛を贈りたい。
かなりアーバンなイメージを醸し出してはいるが、全編に流れるサウンドを聴いて目に浮かぶのはやはり海である。
きらめくような想いが手のひらからこぼれ落ちていくような胸を締め付ける切なさ。また新たなレパートリーが増えそうだ。