Blog by 大貫憲章

Kenrocks Nite ver2 <Cafe Bohemian 増田義広さん>

みなさ〜〜ん!!ご機嫌よう〜〜!!!

秋もだいぶ深まって来ました〜〜!!隣の人が気になる時期?というより、今年はクマの出没が気になる日本の秋深し、です。
自分はほとんど自宅待機な日常ですから、クマの出るようなところに行くはずもないんですが、そもそも東北、北陸とかは近年はトンとご無沙汰です。12月には毎年お世話になっている宇都宮のスノーキー・レコードさんで「大貫憲章ナイト!」をやりますが現状、そこまでクマは出ていないようですから心配無用です。
ではここにもラジオの内容を紹介させてもらいます。先週末11月7日に放送した Kenrocks Nite ver2。ゲストにはクリンク・レコードの増田義広さん。いつもはサリー久保田さんやジミー益子さんとコラボっておいでになるんですが、今回は単独。ご自身の企画によるコンピレーション・シリーズのご案内をしてもらいました。
以下に自分の書いた進行表を直貼りします。
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Kenrocks Nite ver2 <Cafe Bohemian 増田義広さん> 11.7 OA 2025
みなさんこんばんは!大貫憲章です!11月7日金曜日の深夜12時を回りました。11月7日金曜日の深夜12時を回りました。秋もだいぶ深まった気配が感じられる今日この頃ですよね?なんで自問自答してるんだろう?(笑)今夜は実はワタシがふたりいるんです!たま〜〜にこういう事が起こるんですね。ここにいるワタシとアナザーなワタシは渋谷のパームスというミュージックラウンジでDJしてます。ここは最近お世話になってるハコです。オープンなラウンジなので気軽においでください。チャージも格安!そんな今夜はロンナイアルバムでお世話になってるクリンクレコードの増田さんの独自企画作品をご紹介。クセつよな年代物アメリカンミュージックのコレクション。この曲から!
M-1 Cafe Bohemia / The Enchanters
   「CAFE BOHEMIAN Vol.1」 ODR7414
 
<トーク1>受けてゲスト紹介して解説など〜この作品の趣旨など〜架空の(理想の)カフェ「CAFE BOHEMIAN」
でそっと流れていそうな、1940年代〜1960年代のグッド・オールド・ミュージックを集めて制作されたコンピレーション・アルバムのシリーズ。(現在Vol.4までが発売中)その特筆すべきは、カフェのメニューを思わせるドリンクやフード類にちなんだ曲だけに厳選されているということ。イカしたカフェには、美味しいメニューの数々だけでなく、イカした奴らとイカしたグッド・オールド・ミュージックとの出会いが待っている!
M-2 Coffee Baby / Buddy Phillips With Rockin Ramblers
   「CAFE BOHEMIAN Vol.1」 ODR7414
M-3 Burnt Toast And Black Coffee / Mike Pedicin
   「CAFE BOHEMIAN Vol.3」 ODR7442
 
<トーク2>受けて解説など〜別紙参照
M-4 Sugar In My Tea (Cream In My Coffee) / Piney Brown And His Blues Toppers
  「CAFE BOHEMIAN Vol.3」 ODR7442
M-5 You’re The Cream In My Coffee / Claire Hogan
   「CAFE BOHEMIAN Vol.3」 ODR7442
29’00” CM
30’00”
M-6 Gimme That Wine / Lambert, Hendricks & Ross
    「CAFE BOHEMIAN Vol.3」 ODR7442
 
<トーク3>受けて解説など〜別紙参照〜今後もこういうのやるんですか?その前にオレがロンナイのニューバージョンをやらないとですよね?スンマセン!!では最後に2曲続けて。ありがとうございました〜〜〜!!!
M-7 Drinkin’ Wine Spo-Dee-O-Dee / Larry Dale
   「CAFE BOHEMIAN Vol.3」 ODR7442
M-8 Cigarettes And Coffee / Al Braggs
  「CAFE BOHEMIAN Vol.1」 ODR7414
いかがでしたか?今夜のKenrocks Nite ver2?サリー久保田さんやジミー益子さんとのコラボでお馴染みのクリンクレコードの増田さんをお迎えして、増田さん自身による企画のゴキゲンなコンピレーション作品を紹介してもらいました。ルイ・ジョーダンなどのミクスチャー音楽のハシリというべきジャンプ・ブルースに象徴されるスインギンな音楽をまとめた企画が素晴らしい! DJなんかでも十分楽しめるしね。GRCは今月16日の日曜日渋谷ROOM です。6時から11時まで。1500円!お待ちしてます。では今夜はこの辺で。お相手は大貫憲章でした。また来週!ADIOS AMIGOS!!!
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別紙 各曲解説
M-1.Cafe Bohemian / The Enchanters
「CAFE BOHEMIAN Vol.1」ODR7414 (Richard Clasky) Orbit 1959
The Enchantersは、後のThe Safarisとして知られるロサンゼルス出身のホワイト・ドゥー・ワップ・グループ。1959年にRichard Clasky, Sandy Weisman, Marv RosenbergによってThe Mysticsとして結成されたが、同名のグループがいたためThe Enchantersに改名。同年、Orbitと契約してシングル「Cafe Bohemian / Touch Of Love」をリリースするが成功には至らなかった。
僕自身もその例外ではないのだが、1990年代のV.A.「Jungle Exotica」やThe Cramps選曲のコンピレーション・アルバムで本曲を知り、そのエキゾチックな魅力に取り憑かれた人も多いのではないだろうか。本作の企画を思いついた時、架空のカフェ名とテーマ・ソング(?)にはこれしかない!と思ったのはいうまでもない。
M-2.Coffee Baby / Buddy Phillips With Rockin Ramblers
「CAFE BOHEMIAN Vol.1」ODR7414
(K. Murphy/A. Guyson) C. K. M. Records 1956
詳細は不明ながら、1956年にアーカンソー州ボールドノブのマイナー・レーベルからリリースされた本曲は、タイトルもストレートでイカしたロカビリー・ナンバー。(本シリーズ、Vol.1のサブタイトルはもちろんこの曲から)このBuddy Phillips With Rockin Ramblersがリリースした唯一のシングル「River Boat Blues / Coffee Baby」は、おそらくこの1枚をリリースするためだけの存在だったと思われるC. K. M. Recordsというレーベルからリリースされている。この素朴でラフな感じが心を和ませる。
M-3.Burnt Toast And Black Coffee / Mike Pedicin
「CAFE BOHEMIAN Vol.3」ODR7442
(Shorty Long/Susan Heather) Federal 1961
Mike Pedicinは、ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のサックス奏者、シンガーであり、ジャズ・バンドリーダー。当初は、スウィング・スタイルで演奏していたが、後にR&Bの影響を強く受けたダンス・ミュージックへと転向したことで、Bill Haleyと同様にロックンロールの先駆者と称されることもある。本曲は、Vol.1に収録されたShorty Longによるオリジナル・ヴァージョンのカヴァー。ワイルドなサックスの演奏も相まって、R&B色の濃い痛快なロックンロール・ナンバーに仕上がっている。個人的にも昔からお気に入りの曲で、この企画を思いつくキッカケの一つにもなった曲。
M-4.Sugar In My Tea (Cream In My Coffee) / Piney Brown And His Blues Toppers 「CAFE BOHEMIAN Vol.3」ODR7442
(Edna Price/Piney Brown) Mad 1960
Piney Brownは、アラバマ州バーミンガム出身のR&B/ブルース・シンガーソングライターで、力強いシャウターとしても知られている。彼は1940年代後半頃から1988年頃まで断続的にシングルをリリースし続けたが、アルバムは晩年の2000年代になってわずか2枚を残すのみとなった。本曲は、Piney Brown And His Blues Toppers名義でリリースされた唯一のシングル「Sugar In My Tea (Cream In My Coffee) / My Love」からの一曲。(M-03)と同様に、ノーザン・ソウル・シーンでも人気の高いダンス・ナンバーだ。
M-5.You’re The Cream In My Coffee / Claire Hogan
「CAFE BOHEMIAN Vol.3」ODR7442
(DeSylva, Brown And Henderson) MGM Records 1956
Claire Hoganは、1940年代後半から1950年代にかけて活躍したポップス、ジャズ・シンガー。ヒット曲には恵まれなかったが、ミュージシャンとの恋愛、結婚、離婚を繰り返し、ゴシップ欄には頻繁に登場していたようだ。この曲は、本シリーズVol.2にMindy Carsonのヴァージョンも収録されているが、恋多き女性であるClaire Hoganならではのヴァージョンも負けず劣らずキュートでチャーミングだ!
M-6.Gimme That Wine / Lambert, Hendricks & Ross
「CAFE BOHEMIAN Vol.3」ODR7442
(Jon Hendricks) Columbia 1959
この曲は、Georgie Fameのヴァージョンでお馴染みかと思われるが、本曲はジャズ・ヴォーカリストのDave Lambert、Jon Hendricks、そしてAnnie Rossからなるヴォーカル・グループ、Lambert, Hendricks & Rossによるそのオリジナル・ヴァージョン。1962年からグループが解散する1964年までは、脱退したAnnie Rossに代わってYolande Bavanが加入し、グループ名もLambert, Hendricks & Bavan名義で活動していたことでも知られている。Georgie Fameは彼自身の魅力はもちろん、こういったイカしたジャズ、R&Bなどをカヴァーすることによって我々に伝授してくれるという魅力も持ち合わせている。それを具体的にしたコンピも制作中なのでぜひ!
M-7.Drinkin’ Wine Spo-Dee-O-Dee / Larry Dale
「CAFE BOHEMIAN Vol.3」ODR7442
(J. Mayo Williams/Stick McGhee) Atlantic 1962
Larry Daleは、Mickey BakerやChampion Jack Dupreeとの仕事でも知られるセッション・ギタリストでありシンガー。本曲は、1949年にAtlanticからリリースされた”Stick” McGhee And His Buddiesの「Drinkin’ Wine Spo-Dee-O-Dee」をカヴァーしたもの。心地よい裏打ちのカッティングが特徴で、スカのビートとシャッフルの関連性も垣間見ることができるこの曲は、Oldays RecordsからリリースされているV.A.「Legacy Of Ska Beats」(ODR7354)にも収録されている。また、Gaz Mayall選曲のコンピに収録されたことでも知られる人気ナンバーでもある。
M-8.Cigarettes And Coffee / Al Braggs
「CAFE BOHEMIAN Vol.1」ODR7414
(Eddie Thomas/Jay Walker/Jerry Butler) Peacock Records 1962
Al “TNT” Braggsは、1953年頃からHenry Pierce And His Five Notes、The Five Notes、The Five Starsなどのヴォーカル・グループの一員としてSpecialty、Chess、Blues Boys Kingdomなどにシングルを残した後、1958年からはソロ・シンガーとして独立。Al “TNT” Braggs名義でPeacock Recordsに多くのシングルを残した名シンガー。1962年にPeacockからリリースされた本曲のクレジットでは何故か”TNT”が無く、Al Braggsとなっている。
この曲はVol.3に収録されたOtis Reddingのヴァージョンでもよく知られているが、オーティスとはまた違った哀愁を漂わせる彼の味わい深い歌声に、コーヒーのようなほろ苦さを感じてしまうのだ。ちなみにこの曲はJay Walkerと、シンガーソングライターでThe ImpressionsのマネージャーでもあったEddie Thomas、そしてThe ImpressionsのJerry Butlerによる共作曲。