Blog by 大貫憲章

生まれて初めてストーンズのレコード解説しました!

 すでに皆さん、とうにご承知でしょうが、先月末の7月29日に当ヴィヴィド・サウンドから案外レアで貴重なモノが販売されました。そう、ローリング・ストーンズのCDが4枚同時に!!これと同時にビートルズのこれまで未発表だった音源を集めたアルバムも発売されてますので、音楽ファンにとっては「あり得ない幸運が一度に訪れた!まさに盆と正月がいっぺんに、な事態」なんですね。
 言うまでもなく、当然、新作じゃないですね。でも実はコレらのアルバムは世界でも初CD化の作品で、そういう意味でとんでもなく貴重だし、ファンならずとも一度は聴いてみたくなる作品ですよね。肝心の内容ですが、ストーンズ、ビートルズともに60年代半ば頃の、今までブートとかで一部出たりはしていたもののオフィシャル、つまり正規版です。ストーンズは4種類でビートルズは3種類でワンセット(販売はバラです)のスタイル。

 しかし、今になってこう言う事件!が起こるとは夢にも思いませんでした。なのに案外巷では話題になってませんねぇ。何故?宣伝されてないから?正規のメーカーからのものじゃないから?(つまりビートルズならEMIとか、ストーンズなら自身のレーベルかヴァージンとかでカタログ系ならデッカ/アブコ)でもこの際そういうのどうでもいいんじゃないでしょうか。オフィシャルはオフィシャルなんですから。海賊バージョンとかじゃなくね。また中身がいい加減で聴くに堪えない、いい加減な出来、とかなら仕方ないですが、中身も少なくとも自分がきく限り「チョー極上」ランク。そりゃ時代が時代ですから高品位音質とかじゃないですが、そういうものを求めてないし、とにかく「生々しい」ものなんですから。

 さて、そこでですが、またまたここだけの話(ネットで言うな〜〜〜!世界中に漏れてる可能性も大)、自分、音楽評論家生活47年近くになりますが、初めての事を行いました!
 そーなんです!それがこれらのストーンズのアルバムの解説です。小さな記事とかコメントみたいなことは何回かしたかもですが、まともなレコードの解説は生まれて初めて!!まぁ、正直、そこまで詳しくないし、そういうものに精通してる評論家の方が多くいるので、無理ないんですが、今回は自分なりの記憶や愛情をもとに、解説というより、ある種の思い出巡り的な短編の読み物仕様になってますかね。例えばですが、趣味の同じような人、シナロケのギタリストでリーダーの鮎川くん、ザ・モッズのボーカルでリーダーの森山くんとかと一緒にファン目線で語り合ってるような、独り言のような、そういうシロモノです。ビートルズの解説のような詳細なデータとかまじえての曲目解説とかはやれてません。なので、資料的見地からは薄い解説かもしれません。でも肝心の中身は間違いなく濃いですから、ご安心ください。

 まずは一度是非聴いてみてください。今時の人気バンドのほとんど(洋楽も含め)がなんでロックとして面白くないのか、すぐに分かるはずです。渋谷陽一風に言えば「初期衝動の致命的落差」ゆえだろうし、伊藤政則風に言えば「ブリティッシュ・ロックのみならず全てロックの原点であり、ここを源流としてその後のロックという大いなる大河に注ぐ偉大な生命の脈動」の証左だろう。
 いずれにせよ、聴いておいて損などない。いや、聴くべきだ。聴かねばロックファンやめなさい。(くらいの気持ちっすよ)