Blog by 大貫憲章

「Holly & The Italians」

 先日、10月の9日土曜日に大阪でロンナイをやって来ました。そこで、今までぼくらとあんまり縁のなかったバンドのみなさんと共演したんですが、それ実に楽しく、刺激的でもあり、これからはこんな風にもっと色々なバンドと一緒にロンナイをやって行きたいな、と痛感しました。

 バンドは4組で、メインがベテランと言ってもいいEGO-WRAPPINで、その他に、THE
GO-DEVILS、毎度在、浦朋江さんというラインナップ。タイプはそれぞれですが、共通しているのは、インディーズでキャリアを積み、これからが期待されるというところと基本的にガールズ系だという点。

 たまたまこうなっただけですが、やっぱり昨今は女性のパワーが強烈なんでしょうかね。男子も負けてるワケじゃないんですけどね。

 そう言えば、ViVid SoundからリリースされたHolly & The Italiansの記念すべきデビュー・アルバム『The Right To Be Italian』(VSCD-8149)

も、すでにロンナイではマストな古典ですが、この主人公もホリー・ベス・ヴィンセントという女性シンガーで、小柄でキュートな女の子なのに、バックに男どもを従えて歌う姿は、とてもカッコいいんですよね。それって、たとえばスージー・クワトロとかブロンディーのデボラ・ハリーとかにも共通するイメージで、サウンドがポップだけどワイルドなロックンロールやパンクっぽい感じなんで余計にそのギャップが魅力的に感じられるのかもです。

 このイタリアンズもすぐに解散してしまいましたが、彼女は一人ソロとして頑張っていて、今も現役です。配信だけで残念なんですが、近作のシングル「Punk X'mas」

もとてもキュートなクリスマスに相応し
いガーリーなポップ・チューンに仕上がっています。

 ついでにホリー絡みでもうひとつ、80年代から90年代にかけてイギリスのポップ・シーンをにぎわしたバンドを紹介しておきます。これまた、女性ボーカルをフィーチャーしたバンドでその名もTransvision Vamp。そのボーカルのウ エンディ・ジェームスという女の子も、ホリー以上に乙女チックなファッションに身を包み、なのに、サウンドやボーカルの感じはかなりなパンク風味で、そのへんも今までにあげたガーリーなシンガーやバンドに共通するものは多い感じです。
 そして、何より彼女たちのデビュー・ヒットになったのが、ホリーのアルバムに収録されていたナンバーの「Tell That Girl To Shut Up」だったという事実。86年のデビュー・アルバム『Pop Art』に収録されてもいますから、廃盤ですが、ネットなどで普通に販売されていますから、手に入れるのはわりと簡単でしょう。ちなみに、セカンドの『Velveteen』はよりポップな路線にシフトしていて、これまた一聴の価値はあります。

 他にもまだまだこういうガールズ系のカッコいいバンドやシンガーはいますから、目を光らせてチェックしていれば、すぐにお気に入りのものが見つかるかもしれませんね。肝心なのは、自分から進んで探すことです。テレビCMのタイアップや映画やドラマの挿入歌をアテにしていないでね。

 余談ですが、イベントのお知らせ。10月22日金曜日に、渋谷のクラブ、トランプルームにて、ぼくと、元ロカビリー・ナイトのオーガナイザーでデザイナーのビリー北村くんとでコラボする「ROCKING★GYM」が22時からあります。料金はわずか1000円(ドリンク別)。基本的なコンセプトは80年代ツバキハウス時代のロンナイみたいな、ロックが基本でディスコや日本のロックなんかもバシバシかかるというもの。他にもグラムの女王、熟女DJ白玉に今話題のガールDJのPELIちゃんほか、若手のDJも参加して、ミラーボールの似合うパーティーにしています。昔のロンナイ・ファンから、今時のポップ/ロック・ファンまで幅広いお客さんがこの夜を楽しみにして来てくれています。
 あなたも是非おいで下さい。詳しくはウチのサイトhttp://www.kenrocks.netまで。

ビリーくんから特製CDのプレゼントもありますよ。