Blog by 大貫憲章

英国音楽とオレ〜60’s Beat & Soul

特に自分が好んでイギリスの60年代の音楽を聴いてきたのは、言うまでもなく、ビートルズの存在があり、その後のBritish Beatの隆盛が大きく影響している。

まだ、テレビやラジオでも、そんなに深くその辺のことを紹介していない時期で、それでも、基本、ラジオからの「ヒットパレード」系の番組で知識と音楽をゲットしていた。音楽専門誌があるのに気づくにはまだ少し時間がかかった。

しかし、そんな頃にイギリスやアメリカではビートルズ以外にも同じようなビート・バンドが掃いて捨てるほど生まれていたことには、薄々感じていたのも確かで、本当に必然的ともいえるように、自然な流れでいろいろな音楽と出会い、それらを取捨選択することに夢中になっていた。

昨日、そういうバンドのひとつで人気もあったManfred Mannを、ヒットとは離れて眺めたわけだが、こういう例は他にも多数あり、それというのも、基本的にイギリスの特にロンドン界隈で活動するバンドは、アメリカ渡りのBlues,Jazz,R&Bの要素をどこかしらに持っていた。それが特にMODな存在ではなくても。

ただ、そのMODは確実にそういったアメリカンな黒人音楽の影響を受け、というか、そういうモノが大好きで、白人のわりにブラックなフィーリング/テイストを生み出すのに長けたミュージシャンも少なくなかった。そのひとりで、しばしば、MODの先駆者、などと評されるオルガン奏者で歌手でもあるZoot Moneyはその腕前も確かだったが、共演したりする人材を捜し出すのもうまかった。彼が二十歳ころに作った、The Big Roll Bandはメンバーを数年の間に何度か入れ替えながら66年まで続いたが、その頃のギターが後のパンク期にスパークするThe Policeのアンディー・サマーズだ。

ここに紹介するのは有名なライブ音源の「Zoot! Live at Klooks Kleek, London 」(1966), Columbia SX 6075でからのオープニング曲で、冒頭の同じオルガン・プレイヤー、ブライアン・オーガーの見事なMCぶりも際立つ「Chauffeur」。もし、このアルバムを聴くことがあったら、是非「Frolence Of Arabia」も聴いてもらいたい。自分がこの中で一番好きな実にKoooLなナンバーで、たまにプレイもしてます。